オケ老人
杏ちゃん主演!ってことで見に行きました。
なんて衝撃的な題名!
バイオリンの心得のある主人公、杏ちゃん扮する千鶴(ワタシと同名?!でも読み方違うけど~)さんが、
ひょんなことからお年寄りばかりのオーケストラの指揮をすることになったお話です。
以下ネタバレ注意!
コンサートで感銘を受けた千鶴さんが、昔していたバイオリンを社会人になって復活したくなっちゃった。
てのがお話の始まり。
あらすじはHPでご確認ください。
戦後間もない若いころ、音楽にあこがれても、かなえられなかった楽器の演奏。
ってことで集まった梅が丘交響楽団のメンバーは、高齢な方ばかり。
おしゃべりや飲み会が主になってしまって、演奏が上達しなくても、
本来の目的は演奏だけじゃない。
千鶴さんは純粋にオーケストラで演奏がしたい。
ご老人たちののんびり過ぎる行動に、
気持ちがすれ違がっちゃって、エリートオケの梅フィルに入団して掛け持ちしちゃったけど、
野々村さんが倒れちゃって急きょ梅響の指揮をすることになっちゃった。
演奏会にフランスから有名な指揮者が来ると、
でもその演奏会に出られるレベルになるため、
寝る暇も惜しんで必死に一人で練習する千鶴さん。
案の定、
寝落ちしちゃって肝心のオーディションに遅刻。。。
社会人が趣味で何かをするって、時間と心と体力、この3つのバランスですね。。。
心臓に爆弾を抱えた梅響コンマス&指揮の笹野高史さん。
自分ひとりじゃ楽器の持ち運びができないチェロの小松雅夫さん。
練習中にクリームパンを食べちゃうオーボエの藤田弓子さん。
酸素ボンベを引きずってトランペットを吹く森下能幸さん。
ばちさばきがめちゃめちゃかっこよかったティンパニの石倉三郎さん。
他個性あふれる面々でした。
出演者のみなさん、楽器演奏は初めてで、この映画のために習い始めたとか。
メイキングで藤田弓子さんがおっしゃってましたが、
いくつになっても新しいことに挑戦するのは、すごく素敵なこと。
って。
お年寄りでも、お年寄りなりの楽しみ方と取り組み方を野々村さんから指揮を受け継いだ千鶴さん。
千鶴さん不在をフォローしてくれた高校生のコータロー君の教え方で、
おじいちゃんたちが上達したのを見て、千鶴さんの心が動きました。
梅響と梅フィルの確執を、野々村さんの孫娘と、
梅響から分裂した梅フィル主催の石光さん演じる
最終的に素敵な演奏会を開くことができました。
演技のためだったかもしれないけど、皆さん笑顔が素敵でした。
音はプロの方たちの吹き替えだったかもしれないけど、
指運びとかアップで撮られるから、杏ちゃんは撮影前から猛練習してたんだって。
指揮もプロの方に絶賛されてました。
確かに、
クライマックスの梅響の演奏会場面は、杏ちゃん演ずる千鶴さんの指揮者ぶりが、
映画で演技なのに、
実際に存在するオーケストラのドキュメンタリーを見ているのじゃないか?
演奏後、指揮者がコンマス野々村さんを促して、
オケメンバー全員で立ち上がる場面で、ワタシ、スタンディングオベーションしちゃいそうでした。
いえ、したかった!
拍手だけでもしたかった!!!
平日の昼間の映画館は寂しいですね。
ワタシ含め、10人いたかどうか。。
そして、ワタシより少し年上の人ばかりで、
”おくりびと”を見た時と同じ、笑いのポイントが違った~
エンディングロールが始まっても、だれも席を立たない。
館内の明かりがすべて点灯するまで、だれも立ち上がらない。
映画の余韻を楽しめた貴重な時間でした。