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昔の上司

バブリーな青春時代を過ごした私。
専門学校を卒業後、とあるキャラクターブランドメーカーに販売員として就職した。
就職から2年努めて、ちょっと上の世界を見たくて、友人のつてでデザイナーブランドに転職した。
店長のFさんは、メンズデザイナーブランドをさっそうと着こなす、天海祐希に似た女性だった。
このFさんがとにかく厳しくて、怖くて怖くて仕方がなかった。
フロアではFさんが怖いひとだってとても有名だった。
「新入りさん、苦労してる?」
休憩時間にお隣やお向いのショップ店員の先輩にからかわれた。
「Fさん、怖いでしょう( ^∀^)」
そう話しかけられても、私は何も返事できなかった。
ある日こっぴどく叱られて思いっきり凹んでいた。
そんな日に限って、閉店後にフロアの送別会があった。
仕事が終わってまでもFさんと過ごすことが苦痛だった。
「イキタクナイデス。」
先輩にそう愚痴ってしまった。
メーカーも違ってライバルでもあるけれど、
同じフロアの店員さん達とは顔なじみになっておいたほうがいいよ。
それに行くって言って行かなかったら、もっとFさんを怒らせるよ。
先輩に窘められて渋々飲み会会場に行った。
早番上がりで一足早く到着していたFさんは、フロアのショップの店長さんたちに囲まれていた。
お酒も入って賑やかな雰囲気に圧倒された私は、隅で小さくなっていた。
飲めないお酒も新入りには断る権利もなく、とりあえずトイレに逃げ込んだ。
あんまり長いこと入ってもいられず、仕方なく席に戻る途中の狭い通路で、
Fさんと鉢合わせしてしまった。。。
「・・・・・オツカレサマデス・・・・・」
目線を合わせないよ必死に頭を下げた。
「大丈夫?お酒、弱いんでしょ。無理して飲まなくていいよ
心配してくれてるのか、皮肉ってるのか。。。
席に戻るとカラオケ大会になっていた。

「新入り歌え~~!!」

新入りの洗礼を受けることになりました。
ここで断り続けても、また怒られるネタになりそうだ。
そう思った私は、自分のレパートリーからソツなく唱えそうな、
オリビアを聴きながら
を入れてもらった。
恥ずかしかった~
歌いきって席に戻ると、Fさんに茶化された。

それから事あるごとに、歌ったことに対して茶化された。
怖くて仕方なかったFさんだけど、叱った後しばらくして、Fさんは必ず私に話しかけてくれた。
たいてい世間話というか、仕事に関係ない話題だった。
ビクビクしながら返事を選ぶ私。
「なにビクついてんの~
そんな風にあしらわれていたように覚えている。
どんより重い空気をまとっていては接客業は務まらない。
今思えば、Fさんはそれを一番気にしていたのだろう。
私に笑顔が戻ると、Fさんはまた叱る。
私はまた違うことで注意されていた。
でもってまた笑顔に戻る。
また叱られる。
また笑わされる。

叱られた、注意されたことを、次に繰り返さないようにしよう。
ってどれだけ記憶してられるかが問題です。

不思議と、笑ったあと、
ただ単に叱られた時より、
あーもっとちゃんとしなきゃ。
同じ間違いは2度としないようにしなきゃ。
とずっしり思うんですね。
叱られて、注意されて、怒鳴られて、ビクついて、
それで終わってしまうより、ずっとずっと向上しようって思うんですよ。
もちろん円滑な人間関係を保つためにもそれが必要なのだと思います。
でもそれより、注意した相手を向上させようって本当に思うからこその、
フォロー
が大切なんですね。
子供に叱る時もよく育児書なんかに書いてありますが、
私が思うに自分の子供にはどんなに厳しく叱っても、
根底に”絶対的な信頼関係”があるから、それほど必要ないと思うのです。
逆に信頼関係を作っていく段階で、こんなふうなフォローこそが絶対必要ではないかと思います。

今から20年ちかく昔のことですが、ことあるごとにFさんを思い出します。
毎日毎日、叱られて怒られて、バックヤードでメソメソ泣いたこともあったっけ。
苦手ではあったけど、嫌いにはならなれなかった。
Fさんの周りにはいつも沢山の仲間がいた。
厳しいことはみんな知っているけど、ちゃんとした訳があって厳しいって人だから、
それを皆解っていて、男女構わずいろんな人が慕っていたFさん。
今どうされてるかなぁ。。

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